大人の発達障害・ADHD
ADHDとは注意や行動を“場に応じてコントロールすることが苦手”な状態のために様々な症状やミスや不注意などの症状が出てきてしまいます。
日常生活の中で現れやすいサイン
- つい他の事を考えて、気が散ってしまう
- 片づけられない
- 段取りが組めない
- 優先順位がつけられない
- 思った事をすぐに発言してしまう
- カチンとくると、怒りがうまく抑えられない
- 重要な用事でも期限を守れない
- ケアレスミスを何度も繰り返してしまう
- 持ち物を忘れる・よくなくす
原因としては活動を整える脳の働きが生まれつき偏ってしまっているのではないかと言われていますが、まだはっきりした原因は分かっていないのです。
ADHDは診断だけではなく、治療をしながら、「そこから”どうやって上手に付き合っていくのか”」という未来志向で組み立てていく事が、大人のADHD治療を行う上で一番に重要なことなのです。
“大人のADHD・発達障害“とは症状は様々ですが、大人になるにつれて症状で悩むことが強くなっている方が多いのが特徴です。
コミュニケーションの不得手や、不注意、多動性、衝動性など様々な症状に小さいころからずっと悩まされており、多くの人は成長とともに自分なりの工夫や対策を考えて努力しています。
しかし、大人の発達障害の方たちは、そのような対症法を見つけるまでに時間がかかったり、大人になるにつれて新しい環境への早急な対応や、結果として人間関係への影響が増えてきてしまい、特に不注意や多動性、コミュニケーションの不得手がますます目立ちやすくなるようになります。
コミュニケーションの不得手、不注意、多動性、衝動性がなかなか改善しないために、周りからも「空気が読めない」「何度言っても成長しない」「直そうとする気がない」「親の教育のせいだ」のような誤った認識や指摘や扱いを受けるために、どんどん自分と周囲との環境が悪くなり、うつ病やパニック障害、不安神経症、不眠症・睡眠障害などの疾患を“大人のADHD・発達障害“と併発してしまう方も多いのです。
症状はすべての症状が揃うのではなく、コミュニケーションの不得手のみであったり、多動性の目立つ症状であったりなど様々です。
大人の発達障害・ADHDの症状
不注意・多動
- 不注意からの失敗が多い
- 注意が持続できず、気が散る
- 話しかけられても聞いていないように見える
- 物事を順序立てたり、やり遂げられない
- 必要なものをなくす
- 忘れものが多い
- そわそわと手足を動かす
- じっと座っていられない
- 静かにしているのが苦手で落ち着かない
- しゃべりすぎることが多い
- 相手の話が終わる前に話し始めてしまう
「空気の読めないひと」「親の育て方が悪い」「何度注意しても直す気がない」「ちっとも成長しない」などの誤った見方の言葉を投げかけられてしまうことも。
このような対人関係のぎくしゃくや、不注意から生まれる人間関係の変化そのものが、さらに心のバランスを崩し、うつ病や不眠などその他の症状や疾患を伴いやすくなるのも大人の発達障害・ADHDの特徴です。
ASD(自閉症スペクトラム)
ASD(自閉症スペクトラム)とは、「こだわりの強さ」や「社会などの様々な場面で人とのコミュニケーションが不得意」とされており、ADHD同様に不得意な部分が、対人関係などとかみ合わずに、うつ病や不眠などの健康障害を引き起こしやすくなります。
大人のASDの症状
- グループでの業務・活動が苦手
- 相手とのやり取りがうまくかみ合わない
- 自己流で物事を進めることに固執する
- 自分が納得した方法で物事が進められないと困惑する